たとえば「女教皇」の旅。
「旅に出たい」と思ってタロットカードを一枚引いてみました。
出たのは「女教皇」というカード。大アルカナ22枚の中で2番めのカードです。
ああ…と思いました。
実は少し苦手なカードです。
苦手と言っても嫌いなわけではありません。なんというか、言葉にするのが難しいカードなんです自分にとって。
ただ、カードの意味をくっきりとした言葉にはできなくても、たくさんのヒントはあります。
黒と白という正反対の色の柱に挟まれて存在する。―対立、緊張感、均衡。
肌の露出のない衣装。―抑えた女性性。
「2」という数字は偶数で、例えば西洋占星術なら2番めの星座は固定宮の牡牛座です。動きはないけれど確かに「ある」。それは才能や感覚。確固としたものです。
他に女性が持っている書物、背景のざくろ、足元の月…それらについて探っていくと神話なども絡んでいくらでも広がりそうです。
そもそもカードの名称が「女教皇」。物質世界より精神世界を司るもの。
3番目の「女帝」というカードと比較してもわかりやすい。
同じ女性性でも静と動みたいな。真逆です。
でもそんないろいろな材料を探さなくても全体を包む青色と絵柄の女性の冷ややかな雰囲気を見るとなんとなくアクティブなものではないことはわかると思う。
戻って「旅に出たい」で、この「女教皇」というカードを引いた時、
実際に行くかどうかはわからない。もしかしたら精神的な意味での「旅」なのかもしれないと思いました。それは書物を読むことで十分まかなえるようなことなのかもしれない。
あるいはもしも出たとしても美しいもの、美味しいもの、豊かなものを味わうための旅ではないのだなと。
緊張感とか内面において何かを得られる旅なのかもしれない。お勉強に近い感じ。
カードを引く前に旅について少し考えていたのは「一人で言葉の通じない国に行ってみる」ということでした。
(なんだか寒そうではあります。)